初めてのニュージーランド・初めてのエージェント
親子留学の準備で初めにしたことの一つがエージェント選びです。
私は高校(カナダ)と大学(アメリカ・カリフォルニア)で海外に留学・卒業したのですが、いずれもエージェントは使わずに自分で手続をしました。
ただ、同時期に留学していた他の日本人がほぼ何もしてくれないエージェントに「現地サポート代」として何百万という大金を払っていたり、誰でも入れる語学学校やCommunity Collegeへの「入学保証・斡旋料」としてこれまた数百万払ったり、トラウマになるほど酷いホームステイ先を斡旋されていたのを目にしていたので、正直、エージェントにはいいイメージを抱いておらず、期待もしていませんでした(すみません)。
とはいえ、私自身初めてのニュージーランドで全く土地勘がなく、また、仕事もしているため、網羅的にリサーチする時間も限定されており、特に子供たちの小学校や保育園の情報等に関してはなるべく現地の方の意見を聞いて決めたかったので、効率よく進めるためにはエージェントを使う方がよいと考え、ネットでいくつかのエージェントにコンタクトしました。
結果として、期待を上回るとてもよいエージェントの方に巡り合うことができたことから、我が家の経験を共有させて頂き、少しでも皆さんのご参考になればと思います。
※なお、エージェントからはキックバック等は一切頂かないため、完全に正直ベースでの感想です。(そして「個人の感想」です。)
依頼しなかったエージェント
私や夫の知り合いに、ニュージーランドへの留学エージェントを知っている人は特にいなかったことから、Googleで「ニュージーランド 親子留学」で検索をし、まずは検索上位に出てきた下記2社に連絡をしました。
サイトで多くの学校等も紹介しており、留学の体験談だけでなく、ニュージーランドに関する幅広く興味深い情報が充実していて、日本に3か所(東京・大阪・名古屋)・現地のオークランドにもオフィスがあることから、経験豊富で頼れるエージェントなのではないかと思い、サイトのお問い合わせフォームから連絡(カウンセリングの予約)をしてみました。
ただ、一週間たっても返事が来ず、何らかのシステムエラーかもしれないと思い、再度お問い合わせ先のメールにも連絡してみましたが、その後連絡が来ることはありませんでした。
何か事情があったのかもしれませんし、普段は素晴らしいエージェント業をされているのかもしれません。さらに、今改めて見るとこのエージェントは「手数料無料」とのことで(語学学校から紹介料をもらうスキームなのでしょうか)本当であればかなりお得に留学ができそうです。
ただ、我々は残念ながらご縁がありませんでした。また、今回、このエージェントだけでなく、問い合わせに対して全く返事のないエージェント(他の国のエージェント含め)が複数社あり、ネットでのエージェント探しの難しさを感じました。
上記のエージェントと名前がかなり似ていますが、違うエージェントです。こちらのエージェントのサイトもかなり情報が充実しており、特に高校留学に力を入れているように見受けられます。また、トップページにおいて、繰り返し自ら「留学生を絶対に騙さないエージェント」と標ぼうしており、エージェントとしての信念を感じます。
お問い合わせフォームから連絡したところ、週末をはさんですぐに下記内容の簡潔な返事を下さいました。
①短期の受け入れをしている小学校は非常に少なく、紹介できるのは1校だけ
②保育園に関しては小学校周辺の幼稚園等に聞いてみることは可
③親子留学の場合はホームステイの紹介はなく、ロッヂやAirbnb等の手配をしてもらうことになる
④手数料は親1人+子供1人でNZ$1300、子ども二人でNZ$1900
すぐにお返事を下さったことや、手数料がリーズナブルであることには安心したのですが、下の子の保育園の手配が若干心配になり、また、エージェントのサイトにある「親子留学」のページにエラーが出ており、具体的な体験談等も見ることができなかったことから、とりあえずは候補として残しつつも他のエージェントも探してみることにしました。
実際に依頼したエージェント:ほうかごEnglish
依頼したきっかけ・決め手
次に「Glolea (ちょっとグローバル志向なママ&キッズのための情報サイト)」というサイトを通じてニュージーランド留学のエージェントとして紹介されていた「ほうかごEnglish」というエージェントに連絡しました。
連絡した次の日の朝にはメールで返信があり、小学校と保育園(プリスクール)の具体的な案内だけでなく、我が家と子供の年齢層が近いご家庭の体験談をいくつも共有頂き、さらにその日のうちに代表の奥村さんがオンラインの会議を設定してくれました。
オンライン会議では、滞在の目的、我々の家族構成、子どもの性格・英語レベルその他の事情(車なしの生活を希望)も丁寧に聞いてくださり、次の日までには具体的な見積書や必要となる手続・スケジュールリストも送ってくださいました。
連絡が迅速(ずば抜けて早い)かつ丁寧で、我が家の家族構成や留学の目的に合わせてとても真摯にアドバイスくださったことから(また同じくお子様が2人いらっしゃるということでママさん視点のアドバイスもあり)「ほうかごEnglish」さんに依頼することにしました。
サポート内容・サポート料金
サポート体系には大きく、①基本アレンジ(手配のみ)と②現地サポート付アレンジの二種類があり、我が家は①基本アレンジ(手配のみ)を選びました。
基本アレンジに含まれるサポート
基本アレンジに含まれるサポートは下記のとおりであり(2023年4月時点)実際に我が家が使ったサポートは黒字の内容です。言い換えると、サポート内容・費用に含まれているけれども使わなかった内容もあります。
留学全般に関するカウンセリング(渡航前) |
小学校、語学学校の見積もり |
小学校、語学学校手続き代行 |
未就学児向け 幼稚園/デイケアのアレンジ |
ビザ情報の提供(手続き代行ではありません) |
海外旅行保険の加入代行 |
国内線予約、レンタカー、宿泊施設の予約代行 * (Aribnbの手配代行は含みません) |
在留届けの提出アドバイス |
現地生活・学校地域・学校準備の案内 |
正規留学のための学校下見・見学を手配 |
現地イベントへのご招待・ご案内 |
実際に現地に行き、ほうかごEnglishさんは、娘が通った小学校とも、息子が通った保育園とも、とても良好な関係を築いているのがよくわかりました。
例えば、小学校の最初の面談の際にエージェントとして代表の奥村さんの名前を出したところ、副校長が急に顔をほころばせて、”I know Yuko very well!”と喜んでいましたし、息子の保育園の先生も「すごく信頼できるエージェントだ」と言っていました。
基本アレンジの費用
基本アレンジの費用はTax込みでNZ$1840(日本円約16万円)でした。こちらには小学校や保育園の学費や保険料は入りません。
また、我々は基本アレンジに加えて空港へのお迎え(NZ$240)もお願いしました。Uberだともっと安いですが、大きなトランクをいくつも抱えてNZに降り立ったことから、大きなVanでお迎えに来てもらってよかったと思いました。
現地サポート・費用
我々は現地サポートをお願いしませんでしたが、現地サポートには携帯電話/SIMカード購入サポート、学校への初日同行、学校とのコミュニケーションのサポート、ホームステイ先とのコミュニケーションのサポート、24時間緊急時連絡等のオプションがつくようです。
現地サポートの費用は2週間まで限定で基本アレンジと合わせてTax込みでNZ$2185(約19万円)です。
基本アレンジと大きく値段も異ならないことから、現地サポートを付けようかとも思いましたが、担当者の方から「学校との英語のやり取りが不安な場合はお申し込みをお勧めするが、英語に問題がない場合はあまり心配ないと思う」とのことで、申し込みをしませんでした。
ホームステイ
我が家はAirbnbを使いましたが、同じ時期に同じくほうかごEnglish経由で親子留学のために来ていた日本人ご家族の方は、ほうかごEnglishにホームステイのアレンジをお願いしたようです。
ホストは元小学校の教頭(定年退職)だったようで、非常に親切で子供好き、家もジャグジー付きの豪邸で、雨の日は車で送迎もしてくれ、晩御飯だけでなく朝ごはんも子供たちのランチも作ってくれた(スナックも持たせてくれる)とのことでした。こういった話を聞いていると、ほうかごEnglishは、とても厳選された、言わば「お金のためにやっていない」ホストを紹介しているのだと思いました。
現地でのやりとり等
我々は現地サポートを申し込んでいなかったので、実際に現地でエージェントとお会いすることはありませんでした。
ただ、現地サポートをお願いしていなくても、時々様子(特に子供の状況)を確認するメールをくださったり、小学校や保育園からエージェントに連絡が合った際には、とても迅速にご連絡下さいました。
最後に
親子留学においてどういったエージェントに依頼するかは非常に重要です。ただ、留学エージェントはまさに玉石混交ですし、口コミも限定的です。そこで、なるべく複数のエージェントに連絡・比較し、レスの速さ、経験、費用は妥当か等の観点から慎重に精査することが重要だと思います。
同時に、エージェントには期待しないということも重要だと思います。
多くのエージェント関係の惨事は、情報の格差から生じてしまう(エージェントがこれを利用することも多い)エージェントへの過剰な期待(そして不相応な支払い)から生じてしまうと思っています。
例えば、カナダの高校留学の際に「現地サポート代」として何百万という大金を何にもしないエージェントに支払ってしまっている留学生が何人もいましたが、留学において日々直面する困難やトラブルのほとんどは、エージェントでは到底解決・サポートできない内容であり、むしろ、日々直面する問題を自分で解決する力こそ、留学で身に着けるべき能力だと思います。(ただ、親となった身としては、子どもを守るためにも(守れると思い)こういったお金を払いたくなる気持ちもよくわかります・・・)。
いいエージェントにあたればラッキーだけれども、あくまでもエージェントは手続のサポートをしてくれる人なので、「最終的に留学するのは自分と子供なので、エージェントがポンコツでも最後は自分でなんとかするぞ!」という心構えが何よりも重要になる気がします。